平屋はなぜ地震に強い?その理由と構造別の耐震性を解説!

2024.5.30 スタッフブログ
日本は世界でも有数の地震大国として知られています。
そのため、家を建てる際には耐震性能に注目が集まります。
特に、自然災害に対する不安から、地震に強い家を持ちたいと考える人は多いでしょう。
そこで今回は、地震に強いとされる平屋建築の魅力とその理由について、掘り下げていきます。
 

□なぜ平屋は地震に強いのか?

 
平屋建築が地震に強い理由は、その構造的な特性に大きく依存しています。
主要な要因は大きく分けて2つありますが、それぞれについて深掘りしてみましょう。
 
1:シンプルな構造で力を分散
 
平屋の設計における最大の利点は、シンプルでありながら効果的な正方形や長方形の構造にあります。
この形状は、地震や強風が発生した際、建物にかかる力を効率良く分散させる役割を果たします。
結果として、建物の倒壊リスクを顕著に低減させられるのです。
 
地震や強風によって生じる力は、建物の各部分に均等に伝達されるため、局所的な損傷が発生する可能性が低くなります。
四角形に近い形状ほど振動が分散されやすく、その結果、建物の倒壊リスクは減少します。
複雑な構造の建物では、特定の部位に過度の負荷がかかり、結果として破損のリスクが高まります。
 
一方で、平屋のようなシンプルな構造では、そのようなリスクが著しく低減されるのです。
 
2:低い重心で揺れに強い
 
次に、平屋が地震時に揺れにくいという特性を持つ理由には、その低い重心が関係しています。
高層建築物と比較して、平屋はその全体が比較的低く保たれており、重心が地面に近い位置にあります。
このため、地震によって発生する揺れが少なくなります。
 
特に高層ビルでは、上層部へ行くほど揺れの影響を強く受ける傾向にありますが、平屋の場合、このような問題が生じる余地がほとんどありません。
建物全体が一体となって揺れるため、部分的な破損や倒壊のリスクが低いのです。
地震や強風が発生した際、地面から遠ざかるほど、建物の揺れは強くなります。
 
しかし、平屋のように一階建ての建物では、重心が低く保たれるため、このような強い揺れを大幅に軽減することが可能です。
 

□地震に対する構造ごとの耐震性

 
地震に強い家を建てるためには、構造にもこだわる必要があります。
以下は、代表的な建築構造とその耐震性の特性です。
 
1:鉄骨構造
 
鉄骨構造は、その柔軟性と強度から高い耐震性を誇ります。
また、工期が短いことも大きなメリットですが、火災には弱い点が欠点として挙げられます。
 
2:鉄筋コンクリート構造
 
耐震性に優れ、建物が大きな揺れにも耐えうる強度を持っています。
耐用年数も長いため、長期間の使用に適していますが、コストが高くなる傾向があります。
 
3:木造構造
 
日本伝統の木造建築は、柔軟性に富み、地震の揺れを吸収する能力に優れています。
特に、木造ラーメン工法など最新の技術を取り入れた木造住宅は、耐震性が非常に高いです。
 

□まとめ

 
地震に強い家を建てるためには、構造や建築方法に注目することが重要です。
平屋建築はそのシンプルな構造と低い重心から、自然災害時にも安心の耐震性能を発揮します。
さらに、構造ごとの耐震性の違いを理解し、自分のニーズに合った建築方法を選択することが大切です。
地震に対する不安を解消し、将来的な安心感を求める家づくりには、これらの点を考慮することをお勧めします。